栄養ブログ

胃腸をいたわる年末年始の食事術

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年末年始はおいしい料理や楽しい宴会が続き、ついつい食べ過ぎや飲み過ぎになりがちですよね。

食べすぎて、年明けに体調を崩したり、身体が重いと感じる方も・・・・。

 

そんな年末年始の食事を少し気をつけることで、健康を保ちながら楽しい時間を過ごすことができます。

今回は、血糖値や消化、栄養バランスに配慮しながら、年末年始を健やかに乗り切るためのポイントをご紹介します。

 

1. 血糖値の急上昇を避ける


   年末年始は糖質(お餅、おせち料理の甘味、ケーキなど)が多くなりがちです。急上昇した血糖値はその後急降下し、低血糖となり更に甘いものを欲しどんどん食べてしまう負のループになります。甘いものが止まらなーい!!の理由ですね。それを回避するために、以下を意識しましょう。

 

   • 食物繊維を先に摂る
  野菜、海藻、きのこ類の料理を最初に食べる。
  最初に炭水化物よりも、まずはおかずを意識して先に食べましょう。
 
   • タンパク質を摂取
  魚、肉、卵、大豆製品など。
  ご自宅でゆっくり飲む場合は、枝豆やさつま揚げ、焼き鳥などコンビニで手に入りやすいおつまみがおすすめです。
 
   • 精製された糖質を控える
  白いお米や砂糖を使った料理の量を減らす。おいしいお餅ですが、2個程度に。
  その他、お正月料理は、筑前煮や田作り、照り焼きなど甘辛い料理が多いため、ほどほどに。
 
 

2. アルコールの過剰摂取を防ぐ


  耳タコかもしれませんが、やはりアルコールはできるだけ控えたいところ。肝臓の負担を増やし、ビタミンB群やミネラル(マグネシウム、亜鉛など)の消耗を加速します。少しでも、肝臓を労り身体に優しい方法を意識してみましょう。


     • 飲む前にタンパク質を摂取し、肝臓の働きを助ける。
     • 水を同時に摂取し、アルコール脱水を防ぐ。

  アルコールと同等量の水が必要と言われています
     • 肝臓を助ける食品(しじみ、ウコン、大根など)を摂取。紅白なますはぜ!

 

3. タンパク質を意識的に摂取


  年末年始は脂肪や糖質が多い料理が多いため、おかずをしっかりとり、筋肉や酵素の材料となるタンパク質を十分に摂りましょう。

 

 

      • 魚や鶏肉、卵、大豆製品を中心にした理を取り入れる。

  年越しそばには鶏やかまぼこなど入れるのがおすすめです。

  お酒やお雑煮だけでなく、おかずもしっかり!

   • お節料理が終わったら、鍋料理を活用して、肉や魚介類を効率よく摂取するのも◎。

 

4. 胃腸をいたわる


      食べ過ぎや脂っこい食事が多いと胃腸の負担に。

  経験したことも多いかもしれませんが、胃腸に負担がかかることで、胃もたれや便秘、下痢などの症状も起こりやすくなります。せっかく食べたビタミン・ミネラルたちが吸収されずに流され代謝も落ちます。

  「食べ過ぎたなー。」は胃腸の悲鳴です。


       • 味噌、納豆、キムチ、ぬか漬けなどで腸内環境を整えると◎。

   おならが多かったりガスでパンパンの場合は、発酵食品を控えた方がいい場合があります。

    迷ったときは、豚汁など具だくさんのお味噌汁がおすすめ。

 

       • 消化に良い食品を選びましょう。

  お粥やスープ、特にボーンブロススープや魚のあら汁など胃腸に優しいものを。

 

5. 抗酸化成分を補う


   飲酒や加工食品の摂取が増えると、体内の酸化ストレスが高まるため、外食や特別な食事が多い時はいつもより抗酸化対策を意識しましょう。

        •  ビタミンC:柑橘類、キウイ、ピーマンなど
        •  ビタミンE:ナッツ類、アボカドなど
        •  ポリフェノール:緑茶、ベリー類、赤ワイン(適量)、りんごなど

 

6. ミネラルバランスを整える

糖質が多くなりやすい年末年始の食事は、ミネラルバランスも乱れやすくなります。例えば血糖値を下げるホルモンであるインスリンには亜鉛が含まれており、インスリンが大量に使われれば亜鉛の消費量もあがりブラザーイオンである銅とのバランスが崩れやすくなります。

他、よく言われる特に「食塩」を摂った場合は、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れやすいため、不足しやすいカリウムを含む食品が必須になります。市販の食品には食塩を使用している場合が多いため、摂りすぎには注意しましょう。年末年始のポテチの誘惑は危険・・・。

 

        • 亜鉛を多く含む食品:牡蠣、レバー、牛肉、納豆、枝豆、卵など

   →亜鉛の充足は中々難しいため、サプリメントでの摂取も◎

        • カリウムを多く含む食品:バナナ、さつまいも、野菜全般。
        • むくみ予防:水分摂取を怠らない。最低1Lは飲む。飲酒する場合は、それと同等量の水を。

 

 

7. リセットデイを設ける


   年末年始の暴飲暴食の後に、胃腸を休める日を作ることをお勧めします。


   •  野菜スープやボーンブロス、お味噌汁などで体をリセット。

 

 

8. 十分な睡眠と休息を確保


 睡眠不足は代謝を低下させ、食欲ホルモンのバランスを崩します。

できるだけ規則正しい生活リズムを意識しましょう。

 

 

 

 

 

年末年始は特別な時間だからこそ、楽しみながらも健康を意識した選択をすることで、心も体も満たされる毎日を過ごすことができます。

 

全ては難しくても、これなら出来そう!を実践してみて下さい!

 

皆様が新しい年を元気に迎えられますように!

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 
 
 
宮本内科胃腸栄養クリニック 管理栄養士🍴
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