近年、認知症の患者数は増加傾向にあり、発症をできるだけ遅らせる「予防」がますます重要視されています。
生活習慣の見直しだけでなく、感染症対策やワクチン接種など、さまざまな観点から認知症リスクを減らす取り組みが注目されています。
そのようななか、最近、医学誌Cellに発表された研究で、帯状疱疹ワクチン(弱毒生ワクチン)を接種した人は、軽度認知障害の診断が少なく、すでに認知症の方では「認知症による死亡」が減る可能性があることが報告されました。
この研究は、イギリス・ウェールズのワクチンプログラムを利用した大規模データを解析したもので、ワクチン接種を受けた人と受けていない人を公正に比較できた点が特徴です。
つまり、帯状疱疹ワクチンは、帯状疱疹の予防だけでなく、将来の認知症リスクを下げたり、進行をゆるやかにしたりする可能性があるということです。
現在、帯状疱疹ワクチンは50歳以上の方に推奨されていますが、今回の研究はワクチンの「思わぬメリット」として、今後の認知症予防の新しい方向性を示しています。
当院でも帯状疱疹ワクチンについてご相談いただけますので、ご興味がある方はお気軽にお声がけください。
また当院では認知症予防のための栄養改善プログラムを提供していますのでお気軽にご相談ください。
原著論文 PMID: 41338191





