栄養ブログ

6月に体調を崩す人が多いのはなぜ? 『副腎疲労と栄養』の話

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「なんとなくだるい」「朝がつらい」「疲れが抜けない」

梅雨入り前後の6月、こういった不調の声をよく聞くようになります。

実はこの時期、私たちの体には目に見えないストレスがたくさんかかっています。

その“ダメージ”を真っ先に受けている臓器のひとつが「副腎(ふくじん)」です。

 

 

副腎ってどんな臓器?

 

副腎は、腎臓の上にちょこんと乗っている小さな臓器。

でもその働きはとてもパワフルで、ストレスに対抗する“コルチゾール”というホルモンをつくっています。

このホルモンは、私たちが朝スッキリ目覚めたり、血糖値を安定させたり、炎症から体を守ったりと、健康維持に欠かせない存在。

だから、ストレスが続いたり、栄養が足りなかったりすると、この副腎が疲れてしまい、体全体に影響が出てくるのです。

 

 

 

6月に副腎疲労が起こりやすい理由

 

6月は、心身にストレスがかかりやすい時期です。

 

  • 梅雨による気圧・湿度の変化 → 自律神経が乱れやすい

  • 寒暖差・湿気 → 体温調節にエネルギーを消耗

  • 日照不足 → ビタミンDが不足し、気分も落ち込みがち

  • 冷房や冷たい飲み物 → 「内臓の冷え」で代謝も低下

 

こうした積み重ねが、副腎にとってはじわじわと負担に。

まじめで頑張り屋な人ほど、知らないうちに副腎疲労に近づいていることもあります。

 

 

 

もしかして“副腎疲労”?こんなサインに注意!

 

 

 □朝がどうしても起きられない

 □夜眠られない

 □夕方になると元気になる(昼夜逆転ぎみ)

 □カフェインがないと動けない

 □甘いものを欲する

 □PMSや気分の波がひどくなってきた

 □集中力が低下している

 □神経過敏がある

 □肩こり、筋肉痛がある

 

どれか当てはまったら、副腎のエネルギーが不足しているサインかもしれません。

 

 

 

副腎を元気にする栄養素たち

副腎をいたわるには、「ストレスに強くなる栄養素」をしっかりとることが大切。

以下の栄養素は、副腎の回復にとってとても重要です。

 

  • ビタミンC:コルチゾールの合成に必須。消耗が早いのでこまめに補給

     →パプリカ、ブロッコリー、いちご、キウイなど

 

  • ビタミンB群:特にB5(パントテン酸)は“副腎のビタミン”と呼ばれる

     →卵、納豆、鶏むね肉、きのこ類

 

  • マグネシウム:ストレスを和らげ、神経を落ち着かせる

     →海藻、ナッツ、アボカド、バナナなど

 

  • たんぱく質:ホルモンや酵素の材料。毎食しっかりと

     →魚、卵、大豆製品、鶏肉など

 

 

 

 

今日からできる!副腎ケアの習慣

 

  • 朝食は抜かない: 血糖値を安定させ、副腎の負担を減らす

 

  • カフェインは控えめに: 副腎への刺激を減らす(1日1杯までが理想)

 

  • なるべく早寝早起き: ホルモンのリズムを整える。

 

  • ぬるめの湯船に浸かる: 副交感神経をオンにする。交感神経との切り替えをしましょう。

 

  • 日中に太陽を浴びる:  ビタミンDの生成&自律神経リセット

 

  • 除湿器を使用する:見えないストレスを軽減

 

 

まとめ

 

「なんか最近しんどいな…」と思ったら、それはあなたの“副腎”からのSOSかもしれません。

梅雨の不調は、「気のせい」でも「年のせい」でもなく、きちんと理由があるんです。

栄養と休息で副腎をいたわって、ゆるやかに元気を取り戻していきましょうね。

 
 
 
 
 
宮本内科胃腸栄養クリニック 管理栄養士🍴
 
 
 
 
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